第8話
消されたサイト──Waybackに残った“平成ネット裏社会”
会社は消えても、インターネットはすべてを忘れない。ホームページが消え、採用ページが閉鎖されても、Wayback Machineには“平成ネット裏社会”の断片が眠っている。
「消えたLP」
2000年代後半、広告をクリックした先に表示される販売専用ページ、LPは大量に作られていた。“絶対に勝てる”“人生が変わる”“月収100万円”といった強い言葉が毎日のように並んでいた。
Waybackに残る「空気」
Wayback Machineには、古いドメイン、閉鎖済みサイト、削除された広告が保存されている。ガラケー向けデザイン、点滅バナー、長文コピー、誇張された体験談。そこには時代の空気がそのまま残る。
「消された」のか、「消えた」のか
関係者によれば、グレー系WEB市場ではサイトの寿命が短く、問題が起きれば別ドメイン、別会社、別LPへと移っていくことが日常だったという。
ネット広告の“亡霊”
古いドメイン情報、Waybackのキャッシュ、閉鎖済みページ、検索結果、求人情報、広告文などをつなぎ合わせると、当時の巨大な広告経済圏の輪郭が浮かび上がる。
「ネットは消えない」
魚拓、Wayback、Whois、登記、広告文、検索順位ツール、過去の求人など、削除されたはずのページは別の場所に保存されている。そして、それらは時代の記録になっていく。