第9話 ネット長者たちの西麻布──“秒速で億を稼ぐ”時代の熱狂

第9話

ネット長者たちの西麻布──“秒速で億を稼ぐ”時代の熱狂

深夜の西麻布。路上には高級外車が並び、会員制バーには若い男たちが集まっていた。ほんの数年前まで普通の会社員だった人間が、突然、数億円を動かす。2000年代後半から2010年代初頭、インターネットは“新しい成金”を次々と生み出していた。


「ネットで億を稼ぐ」

SEO、アフィリエイト、情報商材、出会い系、広告運用。検索順位を取れば金が入り、メルマガを回せば売上が立つ。そう信じられていた時代だった。


六本木、西麻布、新宿

当時の“ネット長者”たちは、六本木、西麻布、新宿に独特のコミュニティを形成していた。“今月いくら出た”という話が飛び交い、利益額そのものがステータスになっていた。


広告費がすべてを動かした

SEOでアクセスを集め、LPへ流し、メルマガへ登録させ、継続課金へ誘導し、利益が出れば再び広告へ投入する。その循環が続く限り、売上は膨張していった。


「普通の感覚」が壊れていく

急激に金を手にした人間たちは、次第に感覚を失っていった。深夜のシャンパン、現金、高級時計、高級外車、海外旅行。利益率の高い市場では、金を回す裏側に広告代理店やシステム会社が存在していた。


「消えていった成功者」

Googleアップデート、広告規制、税務調査、SNS時代への移行によって市場は変化し、かつての“ネット長者”たちも少しずつ姿を消していった。

Serial Data

Story ID: CERBERUS-2025

Article ID: CERBERUS-2025-009

Part: 009

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *