第5話
最後に誰が逃げたのか──サーベラス破産直前の“空白”
2025年8月末。株式会社サーベラスは事業を停止した。そして同年10月24日、東京地裁へ自己破産を申請し、3日後に破産手続開始決定が下された。
西新宿10階
東京都新宿区西新宿3丁目の新栄ビル10階。そのオフィスには、かつて深夜まで人が出入りしていたとされる。広告運用、SEO、システム開発、アフィリエイト管理など、さまざまな案件が同時に動いていたという。
「代表変更」
現在の登記上代表者は佐々木裕矢氏とされる。税務問題の深刻化した時期と代表変更時期が近かったとの情報もあり、関係者の関心を集めている。
「消えた人間たち」
破産直前、長年出入りしていた人物が突然現れなくなる、連絡先が変わる、SNSが削除されるなどの変化があったという証言もある。
“金回り”だけが残った
出会い系、情報商材、風俗広告、SEO案件などは利益率が高かったとされるが、その資金が最終的にどこへ流れたのか、現時点で公的資料から確認できるものは限られている。
国税が壊したもの
31億円という追徴課税は、匿名性と現金商流で成立していた旧来型ビジネスモデルへの強いメッセージだったと捉える見方もある。
「平成ネット裏社会」は終わったのか
西新宿10階のオフィスに残されたのは、31億円の負債と、誰がこの巨大ビジネスを動かしていたのかという問いだけだった。