第1話 西新宿10階──31億円追徴で崩壊した広告代理店

第1話

西新宿10階──31億円追徴で崩壊した広告代理店

2025年10月27日。東京地方裁判所は、株式会社サーベラスに対し、破産手続開始決定を下した。

負債総額は31億8135万円。広告代理店としては異例ともいえる巨額倒産だった。

所在地は東京都新宿区西新宿3丁目8番5号、新栄ビル10階。西新宿の高層ビル群から少し外れたエリアにある雑居ビルである。


「普通の広告代理店ではない」

サーベラスは、表向きにはWEBマーケティング会社だった。風俗業界向け広告、WEB制作、SEO対策、広告運用などを手がけていたとされる。

一方で、関係者の間では単なる広告代理店ではないとの見方もあった。広告出稿だけでなく、裏側の運用構造まで担っていたという証言もある。


パチンコ攻略、競馬予想、開運商法

関係者証言によれば、同社周辺ではパチンコ攻略情報、競馬予想、開運商材、出会い系関連など、いわゆる情報商材分野とも接点があったという。

当時のネット業界では、こうした広告が大量に流通し、莫大な広告費が動いていた時代でもあった。


31億円の追徴課税

公開情報によれば、同社は4年分の修正申告を実施し、結果として約31億円の追徴課税を受けることになった。

背景には、不透明取引があったとされる。税務申告をしていない取引先、銀行口座を持たない業者、現金主体の外注などが問題視されたという。


代表変更

現在の登記上代表者は、佐々木裕矢氏とされる。関係者によれば、税務問題が深刻化した時期と代表変更時期が近かったという見方もある。


「消えた金」

業界内では以前から、同社周辺の羽振りの良さが語られていた。一方で、31億円もの追徴課税の結果、2025年8月末には事業を停止し、その後破産へ至った。


平成ネット裏社会の終焉

検索エンジンとアフィリエイトが急成長し、“ネットで儲ける”という幻想が膨れ上がった時代。その裏側に存在した巨大市場と広告会社の関係を象徴する出来事として、この破産を捉える声もある。

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Story ID: CERBERUS-2025

Article ID: CERBERUS-2025-001

Part: 001

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